希望進路の知識を効率よく学ぶ
本学科のカリキュラムは,多岐にわたる建築学特有の専門性を考慮し,個々の学生が希望進路に沿った専門知識を効率よく習得することができるように、自ら自由にカリキュラムを構成できるシステムです。 もちろん建築士を目指す人は、試験内容からもわかる通り、非常に広範囲な専門知識が不可欠なので、バランスの良い習得が必要です。
1
1年次
専門分野を理解する上で必要な素養を与える学科目が配当されます。建築学の入門的な内容を学びながら、図面作成や絵画演習などを通して空間把握能力を高めます。

基幹
静定構造力学演習
基幹
静定構造力学演習
建築設計というのは、建物それぞれの目的を考慮して、建築空間を設計することではありますが、その空間を支える骨組を力学的に設計する仕事は構造設計と言います。この科目では、基礎的な構造設計を行うための初歩的な力学知識を学びます。具体的にはさまざまな架構形式の構造物を対象として、地震などの荷重を受けるとき、各部材の断面に作用する力を計算して、分かりやすいグラフ(応力図)で表現します。

基幹
材料力学演習
基幹
材料力学演習
建築設計というのは、建物それぞれの目的を考慮して、建築空間を設計することではありますが、その空間を支える骨組を力学的に設計する仕事は構造設計と言います。この科目では、静定構造力学演習に引き続いて、構造設計を行うための初歩的な力学知識を学びます。具体的にはさまざまな架構形式の構造物を対象として、地震などの荷重を受けるとき、部材内部の応力度やひずみ度、部材の変形などを計算します。

基幹
設計基礎演習Ⅰ
基幹
設計基礎演習Ⅰ
建築製図演習の第1歩としての授業です。まずは、製図道具の解説・使い方、線の引き方・消し方、線の分割方法からはじまり、立体を2次元と3次元で把握でき作図できる能力を養います。次に立体に光が当たった場合の陰影の原理を学び製図できるようにします。授業の後半では、透視図の原理を学び、奥行き感のある建築表現ができるようにします。この授業を終えると建築学科生になったと実感でき、建築を学ぶ自覚が生まれます。

基幹
設計基礎演習Ⅱ
基幹
設計基礎演習Ⅱ
建築図面の基本図である、平面図、断面図、立面図の考え方や製図法を学びます。平面図は建築を平面的に切断し、各室の関係などを明らかにする図面です。断面図は、建築を縦方向に切断し、建築の上下関係を明らかにする図面で、階段や基礎部分などの納まりは難しく、時間をかけて習得します。立面図は建物の外観を表す図面で窓の位置や外壁の仕上げなどを伝える図面です。また、線の太さの使い分けや破線表記など、建築図面の基本を習得します。

共通
基礎ゼミナール
共通
基礎ゼミナール
4年間の大学での授業に対応できるように、少人数のゼミ形式による導入教育を行います。課題を通して、建築学科での学習に必要な基礎的素養を育てつつ、教員と学生の密接なコミュニケーションを通して、4年後の就職に向けた職業意識や社会的な意識等を学んでいきます。

共通
建築概論Ⅰ
共通
建築概論Ⅰ
この授業では、建築の魅力、多面性、奥深さなどを理解し、これから学んでいく専門科目を相互に関連づけ、各自が明確な学習目標を立て、それに向かって主体的に履修する姿勢を身につけることをめざします。そのために、美しく機能的で安全・快適な建築、環境負荷が小さい建築の設計・計画手法、環境制御技術、構造技術などの概要を、設計、計画、環境、構造の教員がリレー方式で、具体例をまじえてわかりやすく講義します。

共通
建築概論Ⅱ
共通
建築概論Ⅱ
前期「建築概論Ⅰ」の内容をふまえ、建築を学び始めた学生が建築を具体化していく上で必要不可欠な基礎知識や考え方を講義します。建築(主に住宅)を計画・設計する際に必要不可欠な基礎知識と考え方を、単位空間別に講義します。合わせて、建築を施工する際に必要となる構法の基礎知識と考え方を構成部材や仕上げに着目して講義します。講義終了時に簡易な図面作成などの課題を課すことで、授業で学んだ知識と考え方を、図面作成で確認しながら確実なステップアップを図ります。

共通
絵画演習
共通
絵画演習
空間把握力を高める授業として設計基礎演習Ⅰと並列で開講する授業です。基礎演習Ⅰでは定規を使う製図演習であるのに対して絵画演習ではフリーハンドでの作図を行います。静物(立方体、球体、木材)などをよく見て作図し、光をあてて陰影や素材のマチエールまでも感じて描画を試みます。授業後半では、野外に出て建築に寄り添う樹木の作図をします。樹形の成り立ちや葉っぱの特性など、建築学科生にとって習得すべき課題作成を通じて対象物を的確に描くコツを学びます。

共通
造形演習
共通
造形演習
色彩の組み合わせや紙による立体造形課題を通じて、造形や色彩表現の可能性を学びます。良い建築を作るには建築壁面を装飾するタイルや建物名や室名を表示するサインなども重要な要素となります。タイルのデザインでは陰影の変化を生じさせる凹凸パターンにトライします。サイン計画では色を配色するときのコツである3原色や補色、地と図の関係などを学びます。また建築に限らない自由な発想を喚起する課題にもトライします。
2
2年次
2年次から建築学の基礎となる専門科目を配しています。「設計演習Ⅰ・Ⅱ」は、個々の科目で学んだ知識や技術を統合し、形あるものとして表現する建築教育の根幹をなす科目です。

基幹
設計演習Ⅰ
基幹
設計演習Ⅰ
いよいよ各自で設計案を作成します。仮想クライアントの教員と5回ほどのエスキス(素案)指導を経て、計画案の平・立・断面図とパースを製図し、模型を作成します。当演習では、住宅とセカンドハウス(別荘)の2課題を通じて、住まいの原理や基本寸法などを学びながら、建築設計の基本を習得します。課題としての与条件を考えながら、自分が将来住みたい家を重ね合わせて考えるとアイデアは広がり、建築の面白さを深く学ぶ契機となるでしょう。

基幹
設計演習Ⅱ
基幹
設計演習Ⅱ
設計演習Ⅰでは家族構成が基本の住まいの設計を学びましたが、設計演習Ⅱでは、社会を構成する様々な人々が交わり学ぶ場としてコミュニティーセンターとオフィスビルの設計を学びます。人々の交流が促進する場とは、仕事や学びがはかどる環境とはいかなるものかを考えつつ、ビル内での災害時にすみやかに避難できる動線計画も習得します。また、多層階の建築を成り立たせる構造の理解と図面作成の力を養います。

建築設計・計画
建築計画ⅠA
建築設計・計画
建築計画ⅠA
建築は、常に人間の視点から計画し設計しなければなりません。特に近年は、安全・安心な社会、人にやさしい社会、地球環境にやさしい社会に対応した建築が求められます。そのために、まず人間の多様性、人間の生理・心理、行動など、人間そのものに対する理解を深めたうえで、機能性、快適性、安全性をふまえた建築・都市空間のデザインに必要な基礎知識を学びます。

建築設計・計画
建築計画ⅠB
建築設計・計画
建築計画ⅠB
建築の基本である「住宅」および「住宅の延長線上にある福祉住環境」の計画・設計、その意義と役割、その際に必要となる知識と技能について講義します。「住宅」および「福祉住環境」を通して、建築と住まう人の関係についてや、建築と周辺環境との関係について、そして、これからの社会に必要な建築の条件とは何かを考えながら、建築を計画・設計することの重要性を理解していきます。

建築設計・計画
日本建築史
建築設計・計画
日本建築史
古代から近世にかけての日本建築の構造や意匠の史的展開を、人間のさまざまな文化的営みと関連づけて理解する講義です。こうした基礎的な知識と理解の上にたって、日本建築が抱えている現代的諸問題についても考察します。建築史を学ぶということは、先人たちが社会の要求に対して何を以て応えたのか、試行錯誤の跡を正確に辿り、その成否を冷静に見極める力を養う必要不可欠な作業なのです。

建築設計・計画
西洋建築史
建築設計・計画
西洋建築史
日本は、固有の建築的伝統を有する一方で、明治以降ヨーロッパの建築を積極的に摂取し、独自の建築文化を形成してきました。つまり日本の建築は、ヨーロッパの建築をその起源の一つとしているとも言えます。本講義は、このようなヨーロッパの建築を自らの問題意識において捉え直し、古典古代に始まるヨーロッパ建築の各時代様式の成立と発展、相互の関連、さらにはそれらの意匠的、歴史的意義を理解することを目的としています。

建築設計・計画
近代建築史
建築設計・計画
近代建築史
産業革命以降ヨーロッパ社会は、劇的な変革の時代である「近代」を迎えます。いわばこの「近代」という時代のつくり出したモノや価値観が、わたしたちが生きる「今」の基盤となっています。「今」を理解するためには、「近代」を正しく知ることは必須なのです。「近代建築史」では、19世紀以降に起こった芸術・建築運動や、近代建築の巨匠と呼ばれる建築家の思想や作品を取り上げ、「近代」という時代を読み解くことを試みます。

建築設計・計画
建築法規Ⅰ
建築設計・計画
建築法規Ⅰ
建築基準法の趣旨を十分に理解し、建築物に関わる法規制についての知識を修得することをめざします。具体的には、建築基準法の概要、法令文の読み方、用語の定義、手続規定、道路と敷地の関係、用途地域における制限、容積率、建ぺい率、建築物の高さ、防火地域等における制限、総合設計制度及び連担建築設計制度等、地区計画及び建築協定、都市計画法及び関係法令、バリアフリー法・耐震改修促進法に関する知識を習得します。

建築環境工学・設備
建築環境工学Ⅰ演習
建築環境工学・設備
建築環境工学Ⅰ演習
この科目は太陽の動きや空の明るさと音の伝わり方に関する基礎事項を理解するために設けられています。光や音の刺激に対し人間は生理的・心理的に反応します。健康で快適な環境を創造する建築計画や設計に必要な基本事項を理解するとともに、この授業で得た知識は屋内の日照利用や照明器具の適切な配置、騒音等に悩まされない建物の設計の基礎となります。

建築環境工学・設備
建築環境工学Ⅱ演習
建築環境工学・設備
建築環境工学Ⅱ演習
この科目では建築環境工学Ⅰ演習で学んだことを基礎に、人が迷惑に感じる騒音の制御法と音楽ホールなど豊かな音を効果的に聴くための設計法を学びます。さらに、建物が熱を伝える性質を理解し、人間が快適に生活できる建物内温度環境の設計法や制御法を学びます。この授業で得た知識は建築の空気調和設計や建物の省エネルギー設計の基礎となります。

構造力学・建築一般構造
構造力学Ⅰ
構造力学・建築一般構造
構造力学Ⅰ
静定構造力学と材料力学は安全な骨組を設計するための最も基礎となる科目であると言えます。しかし、基礎的な力学原理および初歩的な計算法を理解していても、複雑な架構の応力算出に至らず、後の不静定構造力学や各種構造設計 を習得する際の障害になる場合があります。この科目では、静定構造力学と材料力学で十分に教授することができなかった高度なテクニックを 学び、大学院入試や建築士試験レベルの問題まで対応できる実力を養います。

構造力学・建築一般構造
不静定構造力学演習
構造力学・建築一般構造
不静定構造力学演習
建築物の安全性は、建築物が外力に耐える強度を有し、過大な変形を生じないように設計されてはじめて保証されますので、建物の崩壊等を防ぐには、構造物の応力や変形を明らかにする必要があります。一般的な構造物は、静定構造力学で学んだ計算法だけで解析できない不静定構造物になります。この科目では、その応力と変形を求めるため、曲げ変形が主体の架構を対象とするたわみ角法、仮想仕事の原理および応力法について学びます。

構造力学・建築一般構造
建築構造Ⅱ
構造力学・建築一般構造
建築構造Ⅱ
鋼材(鉄)は重量に比して強度が高く、上手に部材を構成することで大地震に対して合理的な耐震設計を行うことができる材料です。この鋼材を用いて構成される鋼構造の適用範囲は幅広く、住宅、倉庫、学校体育館、工場はもちろんのこと、大スパン構造や超高層建物にも用いられています。本科目では、鋼構造の特徴や仕組み、組立て方について説明します。さらに、鋼梁と接合部の実験結果を通してその力学的挙動を把握するとともに、構造計算の基礎を学びます。

構造力学・建築一般構造
建築構造Ⅲ
構造力学・建築一般構造
建築構造Ⅲ
鉄筋コンクリート構造とは、圧縮に比べて引張に弱いコンクリートの中に引張に強い鉄筋を埋め込んで、両者が一体となって外力に抵抗するようにした構造であり、現在の建築構造には不可欠のものです。本科目では、鉄筋コンクリート構造の特徴や仕組み、組立て方ついて説明します。さらに、梁の曲げせん断実験結果を用いてその力学的挙動を把握するとともに、構造設計の基礎を学びます。

建築材料・生産
建築材料Ⅰ演習
建築材料・生産
建築材料Ⅰ演習
建物の魅力は、建築材料の使い方に影響されます。建物を形容するとき、コンクリートの家や木の家や石造りの家など材料名を冠することが多いです。建築材料Ⅰ演習では、コンクリート、鋼材、木質材料の構造材料と、防耐火材料、断熱材料、音響材料、防水材料、免震・制震材料の機能性材料を学びます。また、コンクリートを練って作って壊す実験や鉄と銅とアクリルの引張実験などから、材料の品質や力学的性質を体験学習します。

建築材料・生産
建築材料Ⅱ
建築材料・生産
建築材料Ⅱ
建物の外観や内観など、目に映るものすべては、建築材料で仕上げられています。建物の魅力を最大限に引き出すには、目に映る建築仕上材料を使いこなすことによります。数多くの仕上材料の品質や特徴をきちんと理解することで、適材適所に使いこなすことができます。建築材料Ⅱでは、非鉄金属材料、石材、ガラス、セラミックス、左官材料、プラスチック、塗料・仕上塗材、接着剤、外壁パネル、内装材を学びます。
3
3年次
3年次からは実際の課題に即して建物をつくる「設計演習III」を開始。3年次後期からの「建築演習Ⅰ」では「計画・設計系」「建築環境系」「構造・生産系」のいずれかを選択し、将来の目標にあわせた高度な専門知識および技術を追求していきます。

基幹
設計演習Ⅲ
基幹
設計演習Ⅲ
集合住宅や美術館等、たくさんの人が一緒に暮らしたり、経験を共有する公共の場所のあり方を考えながら設計を行います。そこに建つ建築の機能性だけではなく、フィールドワークを通して、周辺環境も含めた街並みやランドスケープの計画・設計を課題を通して学びます。プレゼンテーションも、パース等はCGを用いることも推奨し、より専門的な技術や考え方を習得します。

基幹
建築演習Ⅰ(意匠計画/構造計画)
基幹
建築演習Ⅰ(意匠計画/構造計画)
建築演習Ⅰでは意匠計画を中心とするグループと構造計画を中心とするグループに分けて、より専門的な計画・設計能力の開発をめざした科目として開講されています。構造計画グループでは、鉄骨造2階建事務所建物を構造設計の対象として選び、それまでに学んだ構造力学系科目および各種構造科目の集大成として、建物の全般的な構造計算を学び、部材の断面設計および構造図面の作成を行います。意匠計画グループは、比較的大規模な建築の設計に取り組み、「社会と建築」「都市と建築」の関係を読みとりながら、今後のあるべき建築の姿を模索していきます。 本演習は、機能的側面や形を追求する基礎的段階にとどまりません。学生が各自でその課題に適したテーマを見つけ出し、プログラムも作成します。計画される建築は、プログラムやコンセプトを空間化したものとなります。また、プレゼンテーションもそれらに相応しい表現方法になるよう模索します。

建築設計・計画
建築計画ⅡA
建築設計・計画
建築計画ⅡA
学校、図書館、医療施設を計画するための基本的な考え方や計画論を学び、設計に反映させる能力を身につけ、建築計画と建築設計の関係を正しく理解することをめざします。具体的には、学校・幼稚園・保育所、図書館、医療施設の歴史を概観したうえで、全体の計画と各部の計画の基本的な知識や考え方を実例をもとに学び、それらを設計に応用するための基本的能力の習得をめざします。

建築設計・計画
建築計画ⅡB
建築設計・計画
建築計画ⅡB
建築計画学は人びとの生活と建築・都市空間の対応を重視し、生活上の諸要求を正しく把握するとともに、これに適切にこたえうる空間をつくる技術を習得する学問である。本講義では、学校、図書館、医療施設を計画するための基本的な考え方や計画論理を学び、設計に反映させる能力を身につける。

建築設計・計画
都市計画論
建築設計・計画
都市計画論
この講義は、都市の造形と計画に関する知見を深めることを目的としています。 前半の都市造形論では、欧米や日本の過去の都市を題材にして、現在にも適用されうる都市造形の原則を学びます。後半の都市計画論では、都市の全体計画である都市基本計画と、その部分を対象とした地区計画や地区設計について学びます。特に建築と関係の深い後者に重点を置いて、その計画理論だけでなく、都市計画と建築の関係についても論じています。

建築設計・計画
都市制度論
建築設計・計画
都市制度論
実社会では建築行為に対して様々な「ルール」が設けられています。この講義は、都市計画の観点から定められている「ルール」を理解することを目的としています。内容としては、現代の「ルール」のルーツである近代都市計画制度の発展過程、現代の都市計画制度体系や、都市計画法で定められている土地利用規制手法や事業手法について学びます。その他「景観緑三法」や文化財保護法など、都市計画に関連する制度についても学びます。

建築設計・計画
建築法規Ⅱ
建築設計・計画
建築法規Ⅱ
建築基準法に規定された耐火構造・防火構造、敷地の衛生及び安全、大規模建築物の主要構造部、階段の寸法・居室の天井の高さ・居室の床の高さ、居室の採光・換気・界壁の遮音、シックハウス等に対する措置、防火区画、耐火建築物、内装制限、廊下の幅、直通階段の設置、避難経路、避難階段・特別避難階段、排煙設備、非常用の照明装置、非常用の進入口、構造強度規定等の内容、および建築行政に関する知識を習得します。

建築設計・計画
CAD/CG演習Ⅰ
建築設計・計画
CAD/CG演習Ⅰ
CAD(Computer Aided Design)ソフトを利用し、パソコン上での図面作図を学びます。線の太さなど属性の設定や図面階層であるレイヤー設定などを意識しながら手書き作図とは少し異なる思考での図面作成能力を習得します。当授業では、主に2次元図面の作成に特化し、平・立・断面図をCADにて短時間で作成できるようにします。

建築設計・計画
CAD/CG演習Ⅱ
建築設計・計画
CAD/CG演習Ⅱ
当授業では、CAD/CG演習Ⅰで習得した2次元作図をふまえ、3次元図面作成の習得をします。2次元図面はxy軸の2軸で作成していますが、さらにz軸情報である建築の高さ情報を加えると平面的な図面から3次元的な立体図になります。データの入力を終えると建築内部や外部をあらゆる角度から見ることができるので、その描画特性を生かして設計をすることを学び、建築設計能力の幅を広げます。

建築設計・計画
CGプレゼンテーション演習
建築設計・計画
CGプレゼンテーション演習
CAD/CG演習Ⅰ•Ⅱで学んだことをふまえ、テキストや面情報の色や模様などの設定を加味することで魅力的な図面に加工する術を習得します。また、模型写真の色調整や画像補正などの加工技術も学びより魅力的な写真が出力できるようにします。授業では、図面とテキストや写真をもとにプレゼンシートやプレゼンポスターの作成を通じて第3者に対して訴求力の高い表現力を身につけます。

建築環境工学・設備
建築環境工学Ⅲ演習
建築環境工学・設備
建築環境工学Ⅲ演習
建材が水蒸気を含む空気を呼吸する性質を学び、解析に基づいた人間の快適性を向上させる室内湿度調整法や結露防止計画について深く学びます。さらに、人は清浄度の高い空気環境を必要とします。空気環境を清浄に維持するための効果的換気のメカニズムを学びます。この授業で得た知識は解析的な換気計画、建築の空気調和設計や建物の省エネルギー設計の基礎となります。

建築環境工学・設備
建築設備Ⅰ
建築環境工学・設備
建築設備Ⅰ
建物内において、人にとって快適で便利な環境を創り出す建築設備が、具体的にどのような役割を担っているかを理解し、その計画手法を習得します。

建築環境工学・設備
建築設備Ⅱ
建築環境工学・設備
建築設備Ⅱ
環境問題に関心が集まる現在、建築家や建築設備技術者にかかる使命はますます大きくなっています。そこで本講義では、「建築設備Ⅰ」に引き続き、建築設備の基本ともいえる給排水衛生設備、空気調和設備、電気設備について知見を深めると共に、建築分野における省エネルギー技術について幅広く講義を行います。

構造力学・建築一般構造
構造力学Ⅱ
構造力学・建築一般構造
構造力学Ⅱ
建築物の構造安全性を確保するため、構造物における応力の大きさや変形能力を明らかにする必要があります。この応力と変形を求めるには、コンピュータによる数値解析が用いられていますが、解析モデルを含めて、その結果の妥当性 について高度な技術判断が求められています。この科目では、高度な構造設計技術を目指す技術者に欠かせない基礎知識として、近似解法であるD値法と固定モーメント法、終局強度設計法の基本となる塑性解析について学びます。

構造力学・建築一般構造
建築振動論
構造力学・建築一般構造
建築振動論
建物の地震被害の減少のため建築振動論の理解は重要です。建築振動論では、二つの内容を学習します。前半の内容は、建物のモデル化とそのパラメータ(水平剛性、減衰係数、固有周期)の理解と、それらに基づく建物振動の計算の学習です。後半では、計算した建物振動から耐震設計に必要となる設計用地震力の導出と最大加速度値及び固有周期の関係(応答スペクトル)ついて学習し、設計用地震力の計算法を習得します。

構造力学・建築一般構造
鋼構造
構造力学・建築一般構造
鋼構造
2年次に開講される「建築構造Ⅱ」が鋼構造学の総論に当たる内容に対し、本科目は、鋼構造学の各論に相当します。ここでは、鋼構造建物の基本的な抵抗機構や耐震設計の考え方を学ぶとともに、鋼構造物に作用する様々な力(荷重)に対して、鋼構造物を構成する主要な梁や柱部材の安全を確保する許容応力度設計法という設計法を学びます。また、部材の粘り強い変形を保証するための鋼材間の接合について、その基本的な考え方を理解します。

構造力学・建築一般構造
鉄筋コンクリート構造
構造力学・建築一般構造
鉄筋コンクリート構造
2年次に開講される「建築構造Ⅲ」が鉄筋コンクリート構造学の総論に当たる内容に対し、本科目は、鉄筋コンクリート構造学の各論に相当します。ここでは、鉄筋コンクリート造建物の基本的な抵抗機構や耐震設計の考え方を学ぶとともに、鉄筋コンクリート構造物に作用する様々な力(荷重)に対して、鉄筋コンクリート構造物を構成する主要な梁や柱部材の安全を確保する許容応力度設計法という設計法を学びます。また、地震に抵抗させることを目的とした壁や,基礎、床などの建物の主要構成部位作用する力に対して、各部位が安全に挙動するための構造計算や設計上の注意点を学びます。

構造力学・建築一般構造
建築基礎構造
構造力学・建築一般構造
建築基礎構造
基礎は、建物の力を地盤に伝え、建物を支持する重要な役割をしています。基礎がきちんとしていないと、建物は沈下や傾斜等の被害により使用できなくなります。これを避けるために二つの内容を学習します。先ず、地盤の物理的および力学的性質の決定法について学び、それを用いて支持力や沈下量の計算法を学習します。また、後半では、前半での知識を基に、直接基礎、杭基礎さらに擁壁、地下壁の設計法について習得します。

建築材料・生産
建築施工
建築材料・生産
建築施工
2次元の図面で表された建築計画を実体化させて、はじめて3次元のリアルな建物ができます。この建物を実体化させる技術が建築施工になります。建築施工では、建築工事全般に関するポイント、各種工事における材料および施工方法のポイント、施工等に関する技術用語を学びます。また、必要に応じて講義中に、国家資格である建築施工管理技士の資格試験問題の過去問を例題にして、講義で得た知識の定着をはかっています。

建築材料・生産
建築経済
建築材料・生産
建築経済
建物の建設費とは何か。設計された建物を実際に建設するには、どれくらいの費用がかかり、どうしたら価格を算出できるのか。建物を構成するコンクリート、鉄筋、鉄骨、建物を化粧する仕上等の数量を設計図より読み取り、今、社会で行われている考え方をもとに、建設費の出し方を習得します。大学卒業後の建設業に従事する人にとって実社会の入門編になります。
4
4年次
4年次からは卒業研究に取り組み、これまでの知識・技術の集大成を行います。

基幹
建築演習Ⅱ
基幹
建築演習Ⅱ
<計画系>…総合的なデザイン能力、設計・プレゼンテーション能力、都市計画的・建築的方法論の構築能力、建築と社会の関係性の考察、建築空間の可能性の探求、デザインサーベイ・文献レビューを通した建築的思考の錬成、社会と建築の関係についてのさまざまな角度からのリサーチなど、より専門的な計画・設計の能力の開発をめざします。
<構造系>…鉄筋コンクリート造2階建事務所建築を対象として、構造の基本計画から構造図作成までの一連の流れを学び、構造設計を行う上での考え方および問題点について検討を加え、より専門的な構造計画、構造設計の能力の開発をめざします。
<環境系>…光、音、熱、空気環境の研究動向を含む文献の内容紹介と温湿度の実測結果に基づく報告書の作成を行い、卒業研究を進める上での基礎的な素養を身に付けるなど、より専門的な理解・応用能力の向上をめざします。
<環境系>…『鉄筋コンクリート造の耐久性』を対象に、セメント・コンクリート関係の各種指針のコード(規格)や、最先端研究における物理・化学モデルの仕組み(メカニズム)を絡めた「性能設計」について学びます。

基幹
卒業研究
基幹
卒業研究
<構造・生産系>…地震や風等の外力に対して安全な建物を作ることを目的に、『この目的に適う具体的な研究課題の決定』、『解決のための実験・解析法の決定』、『実験・解析の実施』、『研究成果を伝えるための論文作成とプレゼンテーション』を担当教員の指導を受けつつ、学修した建築学の知識の活用と文献調査等により、自主的に進めていきます。また、周囲との議論・協働も卒業研究を進めていく上で重要となります。このような経験を積むことにより専門知識を深化させ、有能な社会人としての基礎力が獲得できると考えています。
<計画系>…卒業論文または卒業設計のいずれかを選択します。各専門分野の指導教員の指導を受けながら各自がテーマを決め、プロジェクト製作や調査、実験などによって、その分野の基礎的あるいは応用的能力の充実をはかるもので、これまで学習してきた知識や技術の集大成となります。
<環境系>…人の健康と快適性、健康な都市環境の設計手法の確立を目的とし、建物と都市の熱(湿気)・空気・光(日射)環境の性能評価を可能とする数理物理モデルの検討と熱・空気・光環境の性能評価と制御法の構築にかかわる研究を行います。数理物理モデルの構築にあたっては、実験・実測を実施します。これらの成果物を卒業研究としてまとめます。

建築設計・計画
意匠論
建築設計・計画
意匠論
「意匠論」では、人間による環境形成を「意匠=design」という言葉で捉え直し、建築設計をめぐる思考の助けとなる知識、概念、そして理論的枠組みの獲得と理解をめざします。講義では、近・現代の建築及び都市、建築の要素とその関係性、建築における光と空間、さらには、建築の保存と再生といったように、多面的、かつ本源的に「建築」という存在に迫ることを試みます。

建築設計・計画
ランドスケープデザイン
建築設計・計画
ランドスケープデザイン
良好な都市景観形成には、トータルなランドスケープを考慮した適切な建物配置や植栽計画が必要となります。本講義では、景観デザインのヒントとなる西洋・日本庭園デザインや、デザインモチーフとなる大阪の歴史・地形、里山景観といった地域性の創出手法を学びます。さらに、ランドスケープデザインの根幹を成す敷地分析から敷地計画に至るデザイン・プロセス、屋外空間での修景要素として不可欠な植栽デザイン等を習得します。

構造力学・建築一般構造
構造計画
構造力学・建築一般構造
構造計画
本科目では、1~3年次に学んできた木・鋼(鉄)・コンクリートといった建築構造物に用いられる各種材料と各種構造形式、それらの各構造形式に作用する様々な力(荷重)を決定するといった、安全を保証する建築構造物を計画するための基本を学びます。また、各構造形式の耐震設計と設計法の基本を学ぶとともに、建築デザインと建築構造の融合、地球環境問題と建築構造等、現状の生きた内容を身に付けます。

構造力学・建築一般構造
構造制御法
構造力学・建築一般構造
構造制御法
地震に対して丈夫に建物を設計するのでなく、装置を用いて建物振動を小さくし地震被害を減少させることを学びます。先ず、建物振動の制御を理解するうえで重要となる多層建物の揺れについて学びます。その応用として、最下層の水平剛性を小さくした免震建物の振動を学習します。また、別の応用として、多層建物に小さい一質点系を加えることにより建物振動を小さくする質量同調ダンパーによる建物振動の制御を学びます。