小林 敬政さん 2012年度卒業 進学

東京工業大学 大学院/総合理工学研究科 人間環境システム専攻 在籍

www.enveng.titech.ac.jp/

建築の学びの原点

現在の仕事

"私は現在、東京工業大学大学院にて、建築の意匠設計と、まちづくりの双方の観点より、建築や都市について研究を行っています。大阪工業大学在籍中より、まちなみや景観、ひいてはそれらを構成する建築の意匠表現のあり方について興味を持っていました。そして卒業後は、東京工業大学大学院熊倉洋介研究室に進学し、実際の設計プロジェクトやまちづくりのワークショップを通して、過去の建築や都市の歴史をどのように受け継ぎ、現代の建築の設計に活かすか、ということを研究してきました。
また一昨年より1年間、スイス連邦工科大学へ留学し、過去の建築や都市が今なお多く残り、それらが当たり前のように生活の一部となっているヨーロッパという土壌において建築について学び、日本とは異なる建築に対する考え方やアプローチを研究してきました。
これらの経験を元に、現在は来年春の大学院修了に向けて、修士研究を行っています。
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在学中の学び

"大阪工業大学の建築学科では、設計課題をはじめとして、とても実践的な授業やカリキュラムが用意されていたと感じています。卒業後、大学院やスイスにおいて、実施設計や具体的な設計プロジェクトに携わった際に、大阪工業大学で学んだ設計や構造、材料などに対する知識にとても助けられました。また授業外のカリキュラムとして、3年生の時に参加したヨーロッパへの研修旅行が、建築の歴史や都市景観に興味を持つきっかけとなり、さらに後のヨーロッパ留学へとつながりました。そしてなによりも、4年時に配属された研究室において、1年間建築と向き合った濃密な時間が、現在の私の建築に対する考え方やアプローチの仕方の基礎を形作ってくれたと、強く感じています。
このように、大阪工業大学の建築学科では、建築に関するさまざまな学びの場が用意されており、4年間で多くのことを学ぶことができたと感じています。
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先輩からの一言

"大学での建築の勉強には、たくさんの専門的な知識を覚えたり、毎日夜遅くまで設計課題と向き合ったりといった、多くの苦労が伴うものです。そしてその努力がなかなかすぐに結果となって表れないので、時にはくじけそうになることもあるかもしれません。しかし建築という学問ほど、さまざまな分野を横断しており、これほど知的好奇心をそそられる学問もないと感じています。ですので途中であきらめず、建築の勉強を続けてほしいと思います。
そして、机に向かうばかりでは飽きてしまうと思いますので、そんな時は気分転換に、実際の建築を見に行って下さい。最初は建築に対して興味を持てなかったり、良さが分からなかったりするかと思いますが、たくさんの建築や都市を体験するうちに、段々と自分の中での『建築観』が確立され、建築の楽しさや奥深さが見えてくると思います。
建築の世界に飛び込まれた皆さんと、いつかお会い出来るのを楽しみにしています。
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