白石 将生さん 2004年度卒業 就職

昭和株式会社/西日本事業部 関西技術室

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建築学科とのつながりと建築学科への期待

現在の仕事

"現在、私は地方創生に関わる都市計画の策定業務、地域資源を活かしたまちづくり構想の策定業務、並びに自治体への営業支援に携わっています。
都市計画の業務では、コンパクトシティ形成をめざした都市計画を検討しています。コンパクトシティに求められるものは、人口減少社会がもたらす都市の課題解決に向けた持続可能性のある都市経営と都市機能の集約化です。業務では、都市構造を調査した上で、都市の骨格構造のコンセプトや将来像、市街地のコンパクト化や都市機能誘導の手法について検討しています。
まちづくり構想の業務では、駅などの拠点周辺のまちづくりについて検討しています。現在関わるまちでは、企業やNPO、教育機関など多様なまちづくりの担い手と行政の協働が求められています。そのため、ワークショップの実施を経て、まちづくりの担い手が公共空間、歴史的価値の高い建築物などを持続的に利活用できるまちづくりの方法について検討しています。
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在学中の学び

"学部時代は、人と周りの空間の関係に興味を持ちながら勉強・研究していました。4回生では、認知地図を用いた商店街のイメージについての研究を行いました。人が思い描くまちのイメージについては、今も仕事や学会研究などで話題に上ることがあり、当時の研究を思い出すことがあります。
大学院では、「人」と「まちづくり」の関わりについて興味を持つようになり、設計コンペへ参加するほか、全国の学生が集まり一定期間まちづくりに取り組むワークショップへ参加するなど、学内外で活動していました。それらの活動を踏まえ、研究では、全国の自治体を対象にした住民参加型まちづくりの研究に取り組みました。
 今振り返ると、大学では、都市や建築に関する知識だけではなく、学内外の活動を通して文化や人の営みなどの都市や建築の背景にある価値観や考え方も得ることができました。それらは今も都市づくりやまちづくりを考える上での参考となっています。
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先輩からの一言

"人口減少・少子高齢社会が進む日本では、今後様々な課題が顕在化してきます。財政逼迫による社会資本の新設・維持更新の遅れ、空き家の増加による地域コミュニティの衰退、高齢者介護の困難、中心市街地の衰退など、分野もさまざまです。
しかし一方で、それらの課題を解決する方法として、都市計画、まちづくり、建築の分野に大きな期待が寄せられています。都市計画分野では、地方創生の各施策が全国で模索され、まちづくり・建築分野では、空き家のリノベーションにより、都市空間に付加価値を与える取り組みがみられます。そのほかにも多くのプロジェクトが日本各地で取り組まれています。
これらの建築を取り巻く動向をみると、建築学科での学びは大きな可能性を持っていると私は思います。学生のみなさんは、多様な分野にまで視野を広げながら、建築学科で学んでみてください。きっとその経験は社会に出てからの武器になるとともに大きな糧になるはずです。
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